聖日礼拝説教要旨 ‘26. 5. 10
講壇交換礼拝説
聖書箇所:マルコ5:21~34

5:21 イエスが再び舟で向こう岸に渡られると、大勢の群衆がみもとに集まって来た。イエスは湖のほとりにおられた。
5:22 すると、会堂司の一人でヤイロという人が来て、イエスを見るとその足もとにひれ伏して、
5:23 こう懇願した。「私の小さい娘が死にかけています。娘が救われて生きられるように、どうかおいでになって、娘の上に手を置いてやってください。」
5:24 そこで、イエスはヤイロと一緒に行かれた。すると大勢の群衆がイエスについて来て、イエスに押し迫った。
5:25 そこに、十二年の間、長血をわずらっている女の人がいた。
5:26 彼女は多くの医者からひどい目にあわされて、持っている物をすべて使い果たしたが、何のかいもなく、むしろもっと悪くなっていた。
5:27 彼女はイエスのことを聞き、群衆とともにやって来て、うしろからイエスの衣に触れた。
5:28 「あの方の衣にでも触れれば、私は救われる」と思っていたからである。
5:29 すると、すぐに血の源が乾いて、病気が癒やされたことをからだに感じた。
5:30 イエスも、自分のうちから力が出て行ったことにすぐ気がつき、群衆の中で振り向いて言われた。「だれがわたしの衣にさわったのですか。」
5:31 すると弟子たちはイエスに言った。「ご覧のとおり、群衆があなたに押し迫っています。それでも『だれがわたしにさわったのか』とおっしゃるのですか。」
5:32 しかし、イエスは周囲を見回して、だれがさわったのかを知ろうとされた。
5:33 彼女は自分の身に起こったことを知り、恐れおののきながら進み出て、イエスの前にひれ伏し、真実をすべて話した。
5:34 イエスは彼女に言われた。「娘よ、あなたの信仰があなたを救ったのです。安心して行きなさい。苦しむことなく、健やかでいなさい。」

舟でガリラヤ湖の向こう岸に渡られたイエス様は弟子たちと一緒に元の場所に戻って来られました。その知らせを聞いたヤイロという名の会堂司が大急ぎでやって来て、イエス様の足もとにひれ伏して懇願します。「私の小さい娘が死にかけています。…」
その後、起こった出来事を通して示されることは…

Ⅰ. イエス様のみ衣に触れる
ヤイロの願いを聞かれたイエス様が彼の家に向かうと、大勢の群衆もいっしょについてきました。
群衆が押し合いへしあいして、中心におられたイエス様は群衆にもみくちゃにされているような状態だったでしょう。そんなとき、一人の女性が群衆に紛れてイエス様に近づきます。
本来なら、決して他の人に触れることが許されていない女性でした。十二年間出血が止まらず、律法の規定では汚れた者とされていたからです。彼女が触れたものは、人も物もすべて汚れてしまうとみなされていました。(レビ記15:25~27)
しかし、この女性は群衆に紛れ込み、誰にも気づかれないように、うしろからイエス様のみ衣に触れたのでした。
するとたちまち病は癒されたのです。

Ⅱ. 安心して行きなさい
この女性は、あとは誰にも気づかれないように、そっと退いて帰るだけ、のはずでした。
ところが、イエス様が振り向いて問いかけられます。「だれがわたしの衣にさわったのですか。」
イエス様は誰が触れたかも、彼女のこれまでの大きな苦しみ悲しみもすべてご存じのはずなのに、群衆の中から彼女を見つけ出そうと探されました。(32)
イエス様は、彼女の病が癒されるだけでなく、彼女との一対一の人格的関係、交わりを求められたのです。そして、彼女が心も変えられ、新たな人生を踏み出すことを願われました。
これ以上、隠れたままでいることができなくなった彼女は、イエス様の方に恐れおののきながら進み出て、御前にひれ伏し、自分の病のことと主に触れて自分の身に起こったことを正直に告げました。イエス様は彼女との交わりを喜ばれたことでしょう。
イエス様は、私たちとも交わりを求めておられます。さらにイエス様の御前に出、みことばと祈り、黙想を通して主との交わりを深めてまいりましょう。
イエス様は、彼女がご自身を信頼し、求め、触れたことを「あなたの信仰」と言われました。
そして、「安心して行きなさい。」(34)と励まし、送り出されました。このことばの原文を直訳すると「行きなさい、平和(平安)の中へと。」です。
なぜ、「平和の中へと」なのでしょう。神の力によって癒され、イエス様との交わりによって、新たにされた彼女自身が、今や「平和」(ヘブライ語では「シャローム」)を生き、告げ知らせ、平和をつくる者とされたからです。
イエス様によって救われ、神の力(聖霊の力)によって新しくされた私たちも、シャロームを携えて世に遣わされていくのです。