創立記念礼拝

聖書箇所:エペソ3:14~21

3:14 こういうわけで、私は膝をかがめて、
3:15 天と地にあるすべての家族の、「家族」という呼び名の元である御父の前に祈ります。
3:16 どうか御父が、その栄光の豊かさにしたがって、内なる人に働く御霊により、力をもってあなたがたを強めてくださいますように。
3:17 信仰によって、あなたがたの心のうちにキリストを住まわせてくださいますように。そして、愛に根ざし、愛に基礎を置いているあなたがたが、
3:18 すべての聖徒たちとともに、その広さ、長さ、高さ、深さがどれほどであるかを理解する力を持つようになり、
3:19 人知をはるかに超えたキリストの愛を知ることができますように。そのようにして、神の満ちあふれる豊かさにまで、あなたがたが満たされますように。
3:20 どうか、私たちのうちに働く御力によって、私たちが願うところ、思うところのすべてをはるかに超えて行うことのできる方に、
3:21 教会において、またキリスト・イエスにあって、栄光が、世々限りなく、とこしえまでもありますように。アーメン。

新年度を迎え、4月第一聖日は教会創立記念日である。意識しているのだろうが新興宗教で外観で分かる建物があり、信者も容姿で分かる団体もある。キリスト教会は同じ建物はまず無い、信仰者も見た目で分からない。新興宗教は個性や人は失われるが、キリスト教会も信仰者も個性や人が生かされる場所である。イエス様は教会について詳しくは語られなかった、聖書からまとまって教会について教わるのはエペソ人への手紙である。

Ⅰ.教会は神の家族
教会が語られて来ている中で、15節に「天と地にあるすべての家族の、「家族」という呼び名の元である御父の前に祈ります。」とある。家族の創始者は人間を造られた神様であり、教会は神の家族であると記されている(2:19「神の家族なのです。」)。
普通の家族は結婚や血のつながり等、何らかのつながりがあって一つとされる。教会は様々な人たちの集まりである。違いの方が沢山ある。性別、年齢、職業、生い立ち、背景等、違いを数えると幾らでも出てくる。一つであるのは信仰によってである(4:4・5に「一つ」とするものが6つ出てくる。召し、からだ、御霊、主、信仰、バプテスマ)。
私が生まれ育った時期は3世代家族が普通だった。やがて親子の核家族となり、今はさらに細かくなった。過去も、現在も、未来も環境は変わるだろうが、教会は神の家族の共同体であることは私たちの拠って立つ基盤である。教会は家族としての責任を負うので心配は不要である。

Ⅱ.聖霊による神の家族のつながり
神様への信仰によって教会につながり私たちは神の家族とされた。神の家族は何によってつながっているのかここから見ていこう。16節「内なる人に働く御霊により、力をもってあなたがたを強め」とある。聖霊によって神の家族が深められていく。イエス様の約束の聖霊が降ったことによってエルサレムに最初の教会は創立した(使徒の働き2章参照)。最初の教会の姿を見ても、信徒たちは聖霊によって心を一つにして主を礼拝し、共に歩んだことが記されている(使徒の働き2:43~47)。
聖霊は信徒たちに賜物を与え、豊かに神様に仕える者とさせ、教会の働きを進められる(コリント第一12:4~11、知恵のことば、知識のことば、信仰、癒し、奇跡、預言、霊を見分ける、異言、異言を解き明かす)。聖霊は教会にあって私たちを一つにし、その上で私たちを多様な働きに召されている。一つの花瓶に多くの花が活けられているように、時と場所を同じにしながら豊かさがもたらされる。

Ⅲ.イエス様による神の家族のつながり
神の家族のつながりの2番目はイエス様ご自身である。17節「信仰によって、あなたがたの心のうちにキリストを住まわせてくださいます」とあるように私たちの内に住まわれるイエス様である。コロサイ1:27には「この奥義とは、あなたがたの中におられるキリスト、栄光の望みのことです。」とある。
ローマ8:9~11の間には聖霊と同時にイエス様が内におられることが記されている。教会にあって神の家族とされている私たちは聖霊にも、イエス様にも満たされるものである。ローマ8章で聖霊、イエス様に敵対するものは肉にあると言われている。肉に従う、肉の思い、肉のうちにあることは罪と死をもたらす。御霊の思いは命と平安である。肉の思いを明け渡していく、委ねていくことが大切である。

私たちはイエス様の十字架のあがないの血潮によって救いに与り、神の家族として教会に結び合わされた。私たちには、この世に子として生まれた家族があり、神の子として新たに生まれて神の家族として教会に一つにされた。教会に歴史が刻まれる中で、形づくる人は移り変わっていく。神の家族が引き継がれ、拡大していくために、イエス様による救いを証しし、ここに神の国があることを伝えていこう。