聖 書:申命記6章4節~9節

イスラエルよ聞け。われわれの神、主は唯一の主である。あなたは心をつくし、精神をつくし、力をつくして、あなたの神、主を愛さなければならない。きょう、わたしがあなたに命じるこれらの言葉をあなたの心に留め、努めてこれをあなたの子らに教え、あなたが家に座している時も、道を歩く時も、寝る時も、起きる時も、これについて語らなければならない。またあなたはこれをあなたの手につけてしるしとし、あなたの目の間に置いて覚えとし、またあなたの家の入口の柱と、あなたの門とに書きしるさなければならない。

 
 
 神様は人格のお方である。人格の神は私たち一人一人の人格にみことばを通して語って下さる。一人一人の違う人生に、必要なみことばを語って下さる。聖書を読む時、説教を聞く時、心に答えて下さる。聖書には我らの人生に関する神様のみこころがある。今日は心に刻むみことばに関して見たいと思う。
1心に刻まれたみことばとは?
 6節の口語訳では「心に留め」、新改訳では「心に刻みなさい」共同訳では「心に留め」となっている。6章以後「心に留め」、或いは「心に刻む」べき教えが続いているが、一言で簡単にまとめると5節の「 あなたは心をつくし、精神をつくし、力をつくして、あなたの神、主を愛さなければならない」ではないか?5節を具体的に実行する方法が一つある。神様から頂いた約束のみことば、一つでも、二つでも一生実行していくことである。神様は個人に一生抱えていくべきみことばを少なくとも一つ、二つくらいは与えて下さる。人はそのみことばを心の深いところに大切に保つ。そのみことばの精神に従って生きる。そのみことばは彼の重要な価値観となる。全ての判断基準となる。それこそ心に刻まれたみことばである。私たちには66冊の聖書がある。全部心に刻むことは出来ないとしても、少なくとも私の人生になくてはならないいくつかの箇所は心に刻みたいのである。その箇所はその人の一生を導く。
2みことばを心に刻むため
(1)日頃に親しくなること
 1)本人がみことばと親しくなる方法:8節
2)子供がみことばと親しくなるよう教育させる:7節
(2)試練
 私たちに聖書を読ませる神様の手段は色々あるが、試練がその一つの方法だと思う。私たちの人生には疑問があるし、試練にぶつかると神様に聞きたくなる。それが祈りである。神様はその質問に聖書を通して答えて下さる。試練は人生の答えを引き出すための切っ掛けかも知れない。
 神様は今日も生きておられる。私たちと共におられる。聖書のみことばは生きている神様の人格である。文字ではない。今日も私たちを導く。生きておられる神様のみことばと本気で出会ったら人生は変わる。聖書を読んで、その中から私の心に刻むべき箇所を探そう。心に刻まれたみことばが多い人が意味ある豊かな人生を送るのである。誘惑にも陥らない。右にも左にも寄らない。心に刻まれたみことばが走るべき道を導いてくれるからである。