聖書:イザヤ60:19-22

19 昼は、もはや太陽があなたの光とならず、夜も月が輝いてあなたを照さず、主はとこしえにあなたの光となり、あなたの神はあなたの栄えとなられる。
20 あなたの太陽は再び没せず、あなたの月はかけることがない。主がとこしえにあなたの光となり、あなたの悲しみの日が終るからである。
21 あなたの民はことごとく正しい者となって、とこしえに地を所有する。彼らはわたしの植えた若枝、わが手のわざ、わが栄光をあらわすものとなる。
22 その最も小さい者は氏族となり、その最も弱い者は強い国となる。わたしは主である。その時がくるならば、すみやかにこの事をなす。

 新年あけましておめでとうございます。ところで皆さんは新年になってどのようなお言葉を与えられましたか。神様からどのような霊のお年玉を頂かれましたか。新年のメッセージは「神が牧師を通して会衆に与えられる霊的なお年玉である」ということが出来ます。今年は皆さま方に「あなたの太陽は再び没せず、あなたの月はかけることがない」(イザヤ60:20)をお年玉として進呈いたします。
1.希望の光なきこの世
 私たちは今や個人資産世界一の国に生存しています。しかしそのような豊かな富とは裏腹に、毎日のテレビや新聞などで、親が子を殺す、子が親を殺すと言った悲惨なニュースが報道されています。大気汚染、地球温暖化、格差社会、少子化、高齢社会などなど、何と暗いニュースが私たちを取り巻いていることでしょう。そこにはひとかけらの夢も希望もありません。私たちはそのような状況の中にも、何とかして人生の希望や、生き甲斐や、目標を見出そうと苦心しています。しかし聖書は「昼は、もはや太陽があなたの光とならず、夜も月が輝いてあなたを照らさず」(19a)と記しています。つまり人間が考え出した知恵や方策では何の効力もないことを聖書は教えているのです。陽炎(かげろう)のような、頼りないものを宛にしていてはいけないのです。
2.まことの希望の光
 聖書は「主はとこしえにあなたの光となり、あなたの神はあなたの栄えとなる」(19b)と力強く宣言しています。つまり私たちの頼るべきお方は、天地を創造された主なる神以外にはないのです。このお方が私の光となり、栄えとなって下さるのです。更に驚くべきことには、「あなたの太陽は再び没せず、あなたの月はかけることがない」(20)というのです。普通には太陽は朝、東から昇り、夕べには西に沈みます。満月も次第に欠けていきます。つまり人間的な希望はいつしか絶望に終わってしまうのです。しかし神の恵みと祝福は滞ることはないと聖書は約束しています。その結果、私たちの悲しみの人生は終わるのです。
 
3.希望の祝福
 現代社会の若者の多くは自分たちの未来に希望を抱くことが出来ません。高齢者は次代を背負う若者たちの将来に格差社会が到来することへの不安を覚えています。しかし聖書は21~22節において、キリスト者には素晴らしい祝福された希望が備えられていることが約束しています。〝あなたの民は正しい者となって地を所有する。彼らは若枝、わが手のわざ、わが栄光をあらわす者、その最も小さい者は氏族となり、その最も弱い者は強い国となる〟ここに大きな価値の転換があります。ここにこそキリスト者の希望があり、祝福があるのです。
  「あなたの太陽は再び没せず、あなたの月はかけることがない」。主の豊かなお約束を信じて、祝福された一年の第一歩を踏み出させていただきましょう。