聖 書:創世記6:11~7:1

(11)時に世は神の前に乱れて、暴虐が地に満ちた。
(12)神が地を見られると、それは乱れていた。すべての人が地の上でその道を乱したからである。
(13)そこで神はノアに言われた、「わたしは、すべての人を絶やそうと決心した。彼らは地を暴虐で満たしたから、わたしは彼らを地とともに滅ぼそう。
(14)あなたは、いとすぎの木で箱舟を造り、箱舟の中にへやを設け、アスファルトでそのうちそとを塗りなさい。
(15)その造り方は次のとおりである。すなわち箱舟の長さは三百キュビト、幅は五十キュビト、高さは三十キュビトとし、
(16)箱舟に屋根を造り、上へ一キュビトにそれを仕上げ、また箱舟の戸口をその横に設けて、一階と二階と三階のある箱舟を造りなさい。
(17)わたしは地の上に洪水を送って、命の息のある肉なるものを、みな天の下から滅ぼし去る。地にあるものは、みな死に絶えるであろう。
(18)ただし、わたしはあなたと契約を結ぼう。あなたは子らと、妻と、子らの妻たちと共に箱舟にはいりなさい。
(19)またすべての生き物、すべての肉なるものの中から、それぞれ二つずつを箱舟に入れて、あなたと共にその命を保たせなさい。それらは雄と雌とでなければならない。
(20)すなわち、鳥はその種類にしたがい獣はその種類にしたがい、また地のすべての這うものも、その種類にしたがって、それぞれ二つずつ、あなたのところに入れて、命を保たせなさい。
(21)また、すべての食物となるものをとって、あなたのところにたくわえ、あなたとこれらのものとの食物としなさい」。
(22)ノアはすべて神の命じられたようにした。
(7:1)主はノアに言われた、「あなたと家族とはみな箱舟にはいりなさい。あなたがこの時代の人々の中で、わたしの前に正しい人であるとわたしは認めたからである。

金 言:
 あなたと家族とはみな箱舟にはいりなさい。(創世記7:1)
 今日は有名なノアの箱舟のお話です。 神様が人間を創造されて時がたつと、「人の悪が地にはびこり、すべて心に思いはかることが、いつも悪いことばかり」(6・5)という悲しい状態になっていました。神は、人を創造したことを悔いて、心を痛め、ご自分が造られた「すべての人を絶やそうと決心した」(13)のです。そこで生き残ったノアとその家族の救いを学びましょう。
1.神と共に歩んだノア 
 ノアは、その乱れた世の中にあって「正しく、かつ全き人」(6・9)でした。それは神の歩まれる道、つまり、正義と公正の道を歩み、主の心にかなう人であったという意味です。現代のわたしたちにとっても、曲がった時代のただ中にあって正しく歩む秘訣は、神との親しい関係です。
2.神との契約
 神はノアに、地のすべてのものを滅ぼす事と、箱舟を造って、家族とまたすべての生き物の中から選んだつがいと共に、その中に入るように命じられました。「ノアはすべて神の命じられたようにした」(22)のです。神の言葉を聞いて従うノアの姿に、滅びゆく世に生きる信仰者としての姿を見ます。神との契約を信じて忠実に大きな箱舟を造る姿は、世の人々に対しての証にも伝道にもなったことでしょう。
3.「あなたと家族とはみな箱舟にはいりなさい」
 箱舟に入って救われた人は、結局ノアとその家族の8人だけでした。現代のわたしたちにとっての箱舟とは何でしょう。それはイエス様の十字架の救いです。だれでも信じる者は救われます。それを知っている者として、家族の前に証が立っているでしょうか。周囲の人に救いの道を伝えているでしょうか。イエス様のおいでが近いこの時、主を信じて忠実に励みましょう。