聖 書 マルコ16:20、マタイ9:37~38
16:20 弟子たちは出て行って、至る所で福音を宣べ伝えた。主も彼らと共に働き、御言に伴うしるしをもって、その確かなことをお示しになった。
9:37 そして弟子たちに言われた、「収穫は多いが、働き人が少ない。
9:38 だから、収穫の主に願って、その収穫のために働き人を送り出すようにしてもらいなさい」。
金 言
弟子たちは出て行って、至る所で福音を宣べ伝えた。主も彼らと共に働き、御言に伴うしるしをもって、その確かなことをお示しになった。(マルコ16:20)
今朝の箇所は教会のビジョンを皆さんで考えていくために、特に重要ななみことばを選びました。教会の起源(ルーツ)を約二千年前の初代教会が開始されるきっかけにさかのぼるとマタイ28:19~20の大宣教命令にたどりつくことは誰もがうなずかれるでしょう。私たちはその宣教命令の中から特に「行って、すべての国民を弟子として」のみことばに着目して、ビジョンを考えていくのに大切な要素となる主の弟子となるためにことを、先週と今週二週間かけて違った切り口から学んでいます。先週のテーマはヨハネ13:34~35の「互いに愛し合いなさい」ということでした。これは教会やクリスチャンが本物の主の弟子となるためにとても重要なことです。教会の中で色々な意見を持つことは良いことです。しかしもしある人が信仰の熱心さが高じて、自分と考えが違う人をさばき、互いの関係に愛がなくなるなら、杓子定規で冷たいそぶりの愛が冷えた教会なってしまいます。ですから私たちは「神は愛です」と堂々と宣言する教会にふさわしく一人ひとりが愛の隣人(となりびと)にならなければなりません(Ⅰコリント13:1~3)。今日は「主の弟子となるために②」です。読まれた聖書から福音の証し人になりなさいというテーマです。
1. 福音の証し人―「出て行く」
まず、福音の証をしようとするときに、出て行くことです。出て行くとは「自らの殻を破る」ことではないでしょうか。いままでの自分の行動範囲を一歩広げて誰に対しても笑顔でもてなしながら隣り人に関わってください。クリスチャンです、教会に毎週行きますと公言していますか。そのときあなたは自然に歩くキリストの広告塔になっているのです。そして出会ったその人がまだ救われていないなら、心の中でこう祈ってみてください。「神様、この方が救いに導かれますように、私はあなたが愛してやまないこの方に、いつか主の証ができる機会を与えてくださるように私に信仰を与えてください。」こう祈ると前よりも主の愛と希望があふれてきて、なぜだかその方との心理的な距離が少しだけ近くなったような気がするでしょう。あなたが以前にもましてイエス様が人々に関わるときのように、優しいいたわりと愛情のこもった言葉がけで関係をさらに深めていくことは、あなたを本物の主の弟子に造り変えます。まず今抱えている自分のこだわりという自我を脱ぎ捨てて殻を破り出て行きませんか。
2.福音の証し人―「信仰の友と福音を伝える」
次に弟子たちは「至る所で福音を宣べ伝えた」のです。マルコ6:6~12、30~31でイエス様は弟子たちを「ふたりずつつかわす」(7)が出てきます。二人一組にされたことで、弟子たちは互いに励まし合いながら、近隣の町や村に行っては福音を伝えました。福音宣教はひとりで取り組もうとすると重荷です。主は私たちに担いきれない重荷を負わせることは願っていません。教会が主の証し人となろうとするとき、互いに自分が負える分を担いあい「チーム宣教」が必要です。今教会は将来の夢、こんな教会にはなりたいという希望を持ってビジョンを語り合う仲間たちがいます。スポーツでもテニスやゴルフのように単独で競うあう競技もあれば、サッカーやラグビーのように協力し合って勝利を目指す競技があります。福音宣教は個人プレーでなくいつでも団体競技です。互いに励まし合い労をねぎらい、失敗談さえ分かち合い祈り合い、教会が内側から一人の身体のよう一致して、痛みも喜びも共に受け取ることです。「喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい」(ローマ12:15)。同労者にわかってもらえることは慰めと力です。それを恵みのバネとして他者に語るときあなたは福音の証し人になるのです。あなたが福音を伝えたい人への働きかけの重荷を教会の人に共に担ってもらってください。心の負担は軽くなり背後祈られていることに平安が来ます。
3. 福音の証し人―「主と共に働く」
さらに主も私たち信仰者が共に働く姿を見て、「御言に伴うしるしをもって、その確かなことをお示し」になるのです。あなたは一人ではありません。福音を証しする者は主が加勢してくださいます、主は弟子たちの姿を見て喜ばれ、「収穫は多い」と約束してくださいます。教会のなかにさらに「収穫のために働き人」が増えるように、私たちの教会も主の身体として今年成長して行きましょう。