聖 書:使徒行伝 第2章43~47節
2:43 みんなの者におそれの念が生じ、多くの奇跡としるしとが、使徒たちによって、次々に行われた。
2:44 信者たちはみな一緒にいて、いっさいの物を共有にし、
2:45 資産や持ち物を売っては、必要に応じてみんなの者に分け与えた。
2:46 そして日々心を一つにして、絶えず宮もうでをなし、家ではパンをさき、よろこびと、まごころとをもって、食事を共にし、
2:47 神をさんびし、すべての人に好意を持たれていた。そして主は、救われる者を日々仲間に加えて下さったのである。

 今日はペンテコステ(五旬節)です。イエス様が復活されてから50日後のことで、7週の祭り、刈入れの祭りとも言われていますお読みいただいた43~47節までに至る2章全体を見ながらペンテコステによって何が与えられたのを学び、聞いていきたいと思います。

Ⅰ 約束の成就(1-36)

 五旬節の日、みんなの者が一緒に集まっている時に、一同は聖霊に満たされ、他国の言葉で語り出しましたエルサレムに住んでいたユダヤ人たちは驚き、「あの人たちは新しい酒に酔っているのだ」と言いますが、これに対してペテロ立ち上がって説教をします。この出来事は預言者ヨエルによって預言されていたこと成就であると語られました(16-21)。そして、ダビデ王の言葉を引用しながら、キリストこそが主であり、十字架にかけられ、復活をされた方であることがられます(22-36)この説教において余すところなく福音が語られました。この聖霊の降臨旧約の時代から預言され、キリストの十字架、復活、昇天を経て起こった、神様の約束の成就であったことが明らかにされたのです。

Ⅱ 悔い改め(37-42)

 「あなたがたが十字架につけたこのイエスを、神は、主またキリストとしてお立てになったのです」(36節)と結ばれたペテロの説教に人々の心は刺され、悔い改めが起こります 三千人が悔い改め主を信じる者となりましたこれが、聖霊が注がれた後に起こった二つ目の出来事です。福音が余すところなくて語られて、人々の心が刺されたのです。みことばの力をあらためて思い起こします。「神の言は生きていて、力があり、もろ刃のつるぎよりも鋭くて、精神と霊魂と、関節と骨髄とを切り離すまでに刺しとおして、心の思いと志とを見分けることができる」(ヘブル4章12節)。私たちのみことばに対する姿勢はどうでしょうか。ディボーション、聖書通読、聖書暗唱等を行う時、聖霊の働きによって、私たちはみことばの意味をより深く理解、力、知恵、平安、喜びを得ることができます。日々聖霊により頼みみことばに留まって歩んでいきたいと思います。

Ⅲ 教会の誕生(43-47)

 悔い改めの後に起こったことは、使徒たちの教えを守、交わりを(42)、恐れの念が生じ(43)、持ち物共有して分かち合い(44.45)、絶えず宮もうでをし、喜びとまごころをもって食事を共にする(46)ということでした。そして、神を賛美し、すべての人に好意を持たれ、主は救われるものを日々仲間に加えてくださいました(47)。聖霊が注がれた結果、主イエスを信じる者たちの共同体、すなわち教会が誕生したのです神様父・子・聖霊の三位一体なる方であり、神様の内には愛の交わりがあります。この神に似せて作られた人間もまた愛の交わりに生きる存在です。聖霊が注がれた者は、神を礼拝し、互いに愛し合う愛が与えられます。愛し合う力喜びが、聖霊によって与えられ、教会が誕生したのがこのペンテコステであったのです。

私たちが共に教会につながっていることは偶然ではなく、神様のご計画によるものです。愛し合うことも、証することも、自分の力ではなくこの聖霊を受けることによってのみ、力強く行うことができます。この方により頼みながら共に歩み、教会に託された使命を渡していきたいと思います。