聖 書:詩篇19篇1~14節

(1) もろもろの天は神の栄光をあらわし、大空はみ手のわざをしめす。(2) この日は言葉をかの日につたえ、この夜は知識をかの夜につげる。(3) 話すことなく、語ることなく、その声も聞えないのに、(4) その響きは全地にあまねく、その言葉は世界のはてにまで及ぶ。神は日のために幕屋を天に設けられた。(5) 日は花婿がその祝のへやから出てくるように、また勇士が競い走るように、その道を喜び走る。(6) それは天のはてからのぼって、天のはてにまで、めぐって行く。その暖まりをこうむらないものはない。(7) 主のおきては完全であって、魂を生きかえらせ、主のあかしは確かであって、無学な者を賢くする。(8) 主のさとしは正しくて、心を喜ばせ、主の戒めはまじりなくて、眼を明らかにする。(9) 主を恐れる道は清らかで、とこしえに絶えることがなく、主のさばきは真実であって、ことごとく正しい。(10) これらは金よりも、多くの純金よりも慕わしく、また蜜よりも、蜂の巣のしたたりよりも甘い。(11) あなたのしもべは、これらによって戒めをうける。これらを守れば、大いなる報いがある。(12) だれが自分のあやまちを知ることができましようか。どうか、わたしを隠れたとがから解き放ってください。(13) また、あなたのしもべを引きとめて、故意の罪を犯させず、これに支配されることのないようにしてください。そうすれば、わたしはあやまちのない者となって、大いなるとがを免れることができるでしょう。(14) わが岩、わがあがないぬしなる主よ、どうか、わたしの口の言葉と、心の思いがあなたの前に喜ばれますように。

 米航空宇宙局は米東部時間7月26日午前10時39分(日本時間同日午後11時39分)、スペースシャトル飛行再開機ディスカ バリーを打ち上げた。シャトルの飛行は、03年2月のコ
ロンビア空中分解事故から約2年半ぶりである。シャトルの補修 試験や上空約350キロにある国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送などが主な任務である。順調にいけば8月
7日帰還 の予定である。かつてアポロ計画で月に行った宇宙飛行士の一人は、後年になって「宇宙にはすべてを越えた『力』が ある。始まりも、終わりもない。ただ、すばら
しい世界を造った『意志』だけがあるだけなんだ」と述べた。詩篇19篇 は「み手のわざ」について三つのことを啓示している。第一は自然界を通しての創造と秩序、第二は聖
書を通しての救 い、第三は人間の良心を通しての主との交わりと成長である。
Ⅰ.自然界に見るみ手のわざ(1~6)
 これは創造と秩序である。1530年コペルニクスが地動説を唱える迄は天動説の社会であった。当時の宇宙観は科学的 には未熟であったが、そこに神の創造と秩序を見出した
ところに大きな意義がある。
 私たちが見る宇宙は、一つの星雲としての銀河系に過ぎない。宇宙にはこうした星雲が30億以上存在している。この 銀河系は直径が10万光年、厚さは中心核部で約1万5千
光年、太陽はこの中心部から3万光年離れたところに位置する 一つの恒星である。この太陽は水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の9つの惑星を
持つ太 陽系の中心である。太陽は秒速250㎞に速さで自転し、一周するのに2億4千万年かかる。地球は秒速300(時速1080㎞) で自転し、1年かかって太陽の周りを公転して
いる。地球と太陽の距離は1億4940万㎞、月との距離は38万4400㎞である 。人間は生命維持に必要な資源は太陽のエネルギーを初めとする宇宙の恵みによる。神は自然界を通
して神ご自身の存 在と栄光を啓示しておられる。
Ⅱ.聖書に見るみ手のわざ(7~11) 
これは人類の救いである。神は人類に「主のおきて、主のあかし、主のさとし、主の戒め」を与え、「魂を生きかえ らせ、無学な者を賢くし、心を喜ばせ、眼を明らかに」
(7-8)される。金や銀よりも尊く、蜜よりも甘い聖書の最大の啓 示は救い主イエス・キリストである。この救い主を信じ、主に従って生涯を歩むとき、大きな報いを受けるこ
とができ る。我らは聖書を聞き、読み、学び、暗記し、黙想することによって、全き救いに与ることができる。神は聖書を通し てイエス・キリストを啓示しておられる。
Ⅲ.良心に見るみ手のわざ(12~14)
これは主との交わりと成長である。神は人間を創造されるに際して、神のみ心を映す鏡として良心を備えられた。良 心は堕落した人間が神を信じ、神と交わるための最後の
砦としての役目を担っている。詩篇の記者は「隠れたとがから 解き放たれること、故意に罪を犯さないこと、罪に支配されないこと、心と思いが神に喜ばれること」などを
祈ってい る。鈍感な良心には神のみ心を映すことはできない。鋭敏な良心のみが神のみ心を映すことができるのである。そのた めに日頃から清い神との交わりが重要になっ
てくる。その交わりを通して鋭敏な良心が養われ成長して行く。神は良心 を通して神のみ心を啓示しておられる。
 「咎めなき良心は、巨万の富にもまさる」。自然界、聖書、良心を通して神の啓示にあずかり、神の栄光をほめたた える者とさせて頂こうではないか。