聖 書:エペソ1:19~23

(19) また、神の力強い活動によって働く力が、わたしたち信じる者にとっていかに絶大なものであるかを、あなたがたが知るに至るように、と祈っている。(20) 神はその力をキリストのうちに働かせて、彼を死人の中からよみがえらせ、天上においてご自分の右に座せしめ、(21) 彼を、すべての支配、権威、権力、権勢の上におき、また、この世ばかりでなくきたるべき世においても唱えられる、あらゆる名の上におかれたのである。(22) そして、万物をキリストの足の下に従わせ、彼を万物の上にかしらとして教会に与えられた。(23) この教会はキリストのからだであって、すべてのものを、すべてのもののうちに満たしているかたが、満ちみちているものに、ほかならない。

 今日の箇所には御子イエス・キリストの偉大さと教会の力に関して書いてあります。父なる神様の偉大なる力がイエス・キリストの復活を通して現れました。そして、イエス・キリストに現れた偉大な力が教会のものであることを教えています。今日の箇所に出て来る三つのキーワード、つまり、「力・キリスト・教会」を中心に考えたいと思います。
1.神様の力
 今日の箇所には力(power)と関係あることばが特に多いです。今日は「力」と言う一つの単語で統一して表現させて頂きます。神様の力は「すべての支配、権威、権力、権勢」にまさるものです。パウロは21節で四つの同義語を連続して使いました。ある神学者は「力と関係あるギリシャのことばを全部使い尽くした」と言いました。力を表すこの四つの単語の意味は具体的に何でしょうか?これらのことばは具体的に何なのかは別として、とにかく神様の力は人間の制限されたことばでは到底、全部は旨く言い表せないくらいです。私達が信じているイエス様、私達が信じている福音にはこの力があります。
2.イエス・キリストの偉大さ 
神様の力がイエス・キリストを通して現れました。具体的にその力は、
1)イエス様を死からよみがえらせたものです。(20節)
2)全ての空間に及ぶもの。(21節上)
 空間には、人が関与出来る物理的な空間と関与出来ない霊的な空間があります。イエス様の偉大さは人が関与出来る空間だけではなくて、人が関与出来ない霊界まで支配なさることです。何処までもその力が及びます。この力を信じている人の特徴は勇気と大胆さがあることです。恐れがありません。世界中、何処に行っても、何をしても勇気と大胆さがあります。何処でもおられる主を信じているからです。
3)全ての時間に及ぶもの(21節下)
 神様からのその力は過去、現在、未来、そして、永遠に至るまで及びます。イエス様の偉大さはいつまでもこの力を持っておられることです。イエス様を信じてこの力を持っている人の特徴はいつまでも心の平安と平和を常に保っている事です。
3.教会に与えられた力
 イエス・キリストに与えられたその力が今は教会にあります。イエス様が教会の頭であり、教会はイエス様の体であるからです。神様はイエス・キリストに全ての主権と力をお与えになりました。そして、イエス・キリストは教会の為にその力を全部お使いになりました。イエス・キリストは神様のご栄光の為にその力をお使いになりました。個人の栄光の為に使ったことはありません。ですから、私達もその力を教会と神様のご栄光の為に使いたいです。ところで、私達に一つの悲しい事があります。それは既に与えられている神の力と偉大なる身分がどんなものであるかをまだ、よく分かっていないことです。エペソの教会員も力が与えられている事を知りませんでした(19節)。ですからパウロはエペソ教会員の為に祈りました。「その力をエペソ教会員が悟ることが出来ますように」。私達も祈りたいです。教会は天国の力が宿っているところです。私達は祈りを通して天国の祝福をこの地上に運んでいます。私達の祈りによってこれからも多くの人々に奇跡の祝福が与えられます。神様の全能の力がこれからも教会に現れますように祈りましょう。