聖書:ヨハネの福音書14:10~19

14:10 わたしが父のうちにいて、父がわたしのうちにおられることを、信じていないのですか。わたしがあなたがたに言うことばは、自分から話しているのではありません。わたしのうちにおられる父が、ご自分のわざを行っておられるのです。
14:11 わたしが父のうちにいて、父がわたしのうちにおられると、わたしが言うのを信じなさい。信じられないのなら、わざのゆえに信じなさい。
14:12 まことに、まことに、あなたがたに言います。わたしを信じる者は、わたしが行うわざを行い、さらに大きなわざを行います。わたしが父のもとに行くからです。
14:13 またわたしは、あなたがたがわたしの名によって求めることは、何でもそれをしてあげます。父が子によって栄光をお受けになるためです。
14:14 あなたがたが、わたしの名によって何かをわたしに求めるなら、わたしがそれをしてあげます。
14:15 もしわたしを愛しているなら、あなたがたはわたしの戒めを守るはずです。
14:16 そしてわたしが父にお願いすると、父はもう一人の助け主をお与えくださり、その助け主がいつまでも、あなたがたとともにいるようにしてくださいます。
14:17 この方は真理の御霊です。世はこの方を見ることも知ることもないので、受け入れることができません。あなたがたは、この方を知っています。この方はあなたがたとともにおられ、また、あなたがたのうちにおられるようになるのです。
14:18 わたしは、あなたがたを捨てて孤児にはしません。あなたがたのところに戻って来ます。
14:19 あと少しで、世はもうわたしを見なくなります。しかし、あなたがたはわたしを見ます。わたしが生き、あなたがたも生きることになるからです。

イスラエル民族はエジプトを脱出後50日目にシナイ山において「十戒」を授かりました。彼らはその後、約束の地カナンに向かい、40年後にカナンに入国することができました。この日は旧約におけるペンテコステであります。

1.ペンテコステの日の出来事
1.キリストの昇天と即位:聖書は「イエスは使徒たちが見ている間に上げられた。そして雲がイエスを包み、彼らの目には見えなくなった。」「(使徒1:9)、「主イエスは彼らに語った後、天に上げられ、神の右の座に着かれた。」(マルコ16:19)と記しています。主イエスは復活体の立場から天上にその位置を変えられたのです。
2.聖霊の降臨=キリストの霊:主イエスは「そしてわたしが父にお願いすると、父はもう一人の助け主をお与えくださり、その助け主がいつまでも、あなたがたとともにいるようにしてくださいます。」(14:16)、キリストが昇天されることによって聖霊が降臨されたのです。つまり、聖霊はキリストの霊なのです。
3.聖霊降臨の実際:聖霊が降臨されたことによって三千人の人々がバプテスマを受け、それらの人々がエルサレム教会の会員となって宣教が世界へと拡大して行きました。

2.「三位一体」について
1.「三位一体」の意味:「神は『父なる神・子なる神・聖霊なる神』という三つの人格から成っておりながら、同時に共通の性質、本質、本性において一つである『唯一の神』である。」という意味です。
2.「三位一体の神」の働き:旧約時代は「父なる神」、主イエスの時代は「イエス・キリスト」、「ペンテコステ」以降は「聖霊なる神」が働いておられます。
3「三位一体の神」の啓示:この啓示は聖書の随所にあります。「はじめに神が天と地を創造された。地は茫漠として何もなく、闇が大水の面の上にあり、神の霊がその水の面を動いていた。神は仰せられた。『光、あれ。』すると光があった。」(創世記1:1~3)

3.「三位一体」の教理
初代教会においてアリウス派は「キリストは父なる神と同類(ホモイウシオス)」、アレキサンドロス派は「御子と父なる神は同質(ホモウシオス)」であると主張しました。この問題は325年のニカイヤ信条、381年のコンスタンチノポリス信条を採択し、アタナシウス派の主張する「三位格同一本質」が確定しました。
私たちは教父たちが命がけで獲得した正統な「三位一体の神」の教義を継承し、信仰を守り抜かなくてはなりません。

「主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが、あなたがたすべてとともにありますように。」(コリント人への手紙第二13章13節)